理解
学校や予備校の世界史(日本史や政経など、ほかの社会科の教科で考えて構いません)の授業を思い出してみてください。
その授業では、先生が黒板を書きながら、その時代の流れや語句の説明をしてくれると思います。
そしてみなさんは、その流れを聞きながら、黒板をノートに写すと思います。
私はこの段階を「理解」の段階、「わかる」段階だと考えています。
しかし、ここでわかったからと言って、成績が上がるかと言うとそうではないと思います。
もし、この授業を聞くだけで成績が上がるのであれば、
みなさんは定期テスト前には勉強しなくても平気だったはずです。
授業だけで点数が取れるなら、テスト前に必死で勉強なんかしないと思うのです。
ですから
この「理解」の段階では成績は上がらないと考えてほしいのです。
再構築
では、どうしたら成績が上がるのかと言うと、そのノートを暗記することだと思います。
ノートに赤ペンを引き、シートで隠し、
重要語句や流れを隠されても言えるようにするのです。
×をつけながら全問正解にするのです。
そうすれば、ノートを丸暗記した状態になりますから、
定期テストや模試は怖くないと思います。
頭にノートが入っていれば、相当な偏差値を叩きだせることは、
みなさんもわかっていただけると思います。
また、これはノートを覚えると言うことだけではなく、
問題集を解くことでも代用できます。
習った範囲の穴埋め問題集を全問正解にすれば、
ノートを覚えたことと同じ効果がもたらされると思います。
(このほうがやりやすいですが、偏差値としてはノートのほうが上がるかもしれません。)
このノートや問題集を覚える段階を
「演習」の段階、ひとりでやってみる段階、授業内容を組み立てる段階だと考えています。
教師が黒板に書いてある語句の意味がわかっても、
テストで何も見ずに、その語句やその説明、流れを書くことができなければ点数にはなりません。
ですから、この「演習」の段階で、
全問正解にすることによって成績は上がるのだと思います。
授業だけ、理解だけでは成績は上がりません。
もし上がるなら、同じ授業を受けていたクラスのみんなに
成績の差はさほどないのではないでしょうか。
しかし現実は同じ教室に偏差値75の人から35の人までいるはずです。
それはノートを覚えたか、
ひとりで何も見ずに語句を答えられるようにしたか
という差だと思うのです。
記憶
三段階目は、「演習」の段階で全問正解にしたことの復習を繰り返して、「完全定着」を図ることです。
一度全て解けるように、言えるようにしたとしても、また忘れてしまうので、その復習を欠かせないようにし、
その復習のたびに×をつけ、言えなかったものを解き直し、全問正解にすべきです。
学習内容を毎回100%解けるようにすることを繰り返すことによって、
記憶の忘却の部分が減少していきます。
ですから、三段階目は「復習」であり、「完全定着」を図る段階であり、
入試まで知識をキープしておくための段階だと考えます。
学習した時期からある程度の間隔をあけて知識を完全忘却する前に、
つまり想起段階での忘却状態で復習を繰り返し行うことで
より強く記憶を定着させることが可能であると言えます。
この段階こそが学習計画表の根幹をなしていて、
計画表では最低3回の復習を一定の間隔をあけて行えるように組まれています。
また、定着度によっては3回以上の復習も必要となってきます。